核医学検査とは?
核医学検査はアイソトープ検査またはRI(アールアイ)検査とも呼ばれ、特定の臓器や組織に集まりやすい性質を持った放射性の医薬品を患者さんに投与します。投与された放射性医薬品が、目的の臓器や組織に集まったところで、そこから放出される放射線(ガンマ線)を専用のガンマカメラあるいはPETカメラを用いて体外から検出し、その分布を画像化します。
放射性医薬品の分布を画像にすることをシンチグラフィといい、得られた画像をシンチグラムといいます。CTと同様の原理で断層像にしてみることもできます。
CT検査やMRI検査は、主に臓器の形態の異常を調べるのに対し、核医学検査は、投与された放射性医薬品の分布や集積量、経時的変化の情報から、臓器や組織の形態だけでなく、機能や代謝状態などを評価することができます。
核医学検査では、投与する放射性医薬品の種類により、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)検査とPET(Positron Emission Tomography)検査に分かれます。
SPECT検査では1方向の放射線を放出する放射性同位元素(single photon emitter)を利用した医薬品を用いるのに対し、PET検査では2方向の放射線を同時に正反対の方向に放出する放射性同位元素(positron emitter)を利用した医薬品を用います。