核医学という専門分野で事業を行う企業として、関係法令に従い放射線管理を適正かつ厳密に行うことはすべての基本となります。当社では、作業者および周辺地域の放射線に対する安全を確保するために、専門知識や経験を有する放射線取扱主任者が中心となって、作業者の被ばく管理や作業室および環境の安全管理を行っています。
RIの安全管理
作業者教育
作業者は放射線教育を受講して放射線に関する正しい知識を習得した後、放射線業務従事者として登録されます。 放射線業務従事者は、定期的に再教育を受講し、安全知識や技能の継続的な向上を図っています。
排気・排水管理
- 排気管理
- 大気中への高濃度のRIの放出を防ぐため、放射線施設内の空気を排気する際は、気体状のRIを捕捉できる特別な高性能フィルターを通して行います。 また、排気中のRI濃度については、法令の限度値より厳しい基準値を設け、放射線モニターで常時監視しています。
- 排水管理
- 放射線施設からの排水は、いったん貯溜槽に貯め、放射能の減衰を図った後に、RIの濃度が基準値以下であることを確認してから放流しています。
放射線の遮へい
放射線漏洩による人体への被ばくを低減するために、RIの取り扱いは遮へいされた設備内で行っています。特に、主要なRI製造装置の一つであるサイクロトロン(放射線発生装置)は、周囲を1.5mから4mのコンクリート壁で遮へいした空間内に設置され、取り扱われています。 このような対策により、放射線施設周辺の放射線量は法令の線量限度値以下になっています。
放射性廃棄物の引き渡し
RIを取り扱う際に発生した放射性廃棄物は、製造所内で発生するその他の産業廃棄物と区別して、図のように定められた分別に従って専用ドラム缶に収納します。 収納された放射性廃棄物は、公益社団法人日本アイソトープ協会に引き渡します。