主な核医学検査_骨

骨シンチグラフィ

使用される放射性医薬品
検査の原理

99mTc-HMDPは、骨無機質の基本組成であるハイドロキシアパタイト結晶へ、主に化学的に吸着すると考えられています。骨代謝が亢進した造骨部分により多く吸着することから、集積の異常として描出されます。

検査の流れ、注意事項

SPECT/CT機器画像

特に前処置等の注意はありません。99mTc-HMDPを静注後の2~3時間後に検査を行います。仰臥位で寝ている患者さんの前後方向に検出器もしくはベッドを移動させて15分程度の撮像をします。SPECT収集をして断層像を得る場合にはさらに10分~15分程度を要します。

 

解析方法、定量法

腫瘍や骨折等に集積する性質がありますので、視覚的に判断して評価します。また、BSIやSUVの数値指標を用いてSPECT収集の際にCT検査も同時にできる装置では、両画像を融合表示することで診断情報を増やすことができます。

臨床的意義

•悪性腫瘍の骨転移の検索や、原発性骨腫瘍の診断に有用です。
•骨折(特に疲労骨折)や代謝性骨疾患の診断に有用です。
•骨髄炎、関節炎などの診断や活動性の評価に有用です。
•骨壊死の早期診断および経過観察に使用されます。

 

骨シンチグラム 正常例 骨シンチグラム 骨転移例
画像提供元:東邦大学医療センター大森病院

参考資料