- 紹介した症例は臨床症例の一部を紹介したもので、全ての症例が同様な結果を示すわけではありません。
- 3D-SSP/DaTViewによる画像解析は、核医学画像解析ソフトウェア「medi+FALCON」を使用することで実施可能です。
認知機能の変動/幻視/ドパミントランスポーターの低下/レム期睡眠行動異常
- ● 施設名 東京医科大学病院
- ● 診断病名 レビー小体型認知症(DLB)
- ● 年齢 80歳台後半
- ● 性別 男性
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T1WI
FLAIR
画像所見
軽度の海馬の萎縮を認める。
Original 画像
3D-SSP解析画像(血流画像/Z-score画像)
画像所見
断層画像で、側頭頭頂葉の血流低下を認める。脳表血流分布画像とZ-score画像では、側頭頭頂葉と後部帯状回の血流低下を認める。後頭葉の血流低下は認めない。
Original 画像
DaTView結果画像
※東京医科大学病院SBR(Specific Binding Ratio)のthreshold:4.18 SBRは使用機種、コリメータ、画像再構成法等によって変動します。
画像所見
DaTViewの正規化画像で両側線条体へのびまん性の集積低下を認める。
なお、びまん性の集積低下が強い例、SBRの数値で判断に迷う症例では線条体とバックグラウンドのコントラストにも注意を払う必要がある。
線条体への集積低下がある場合、バックグラウンドへの集積が高く表示される。
Original画像の読影には、線条体とバックグラウンドのコントラストにも注意を要する。
初診時よりprobable DLBの臨床診断基準1)を満たしていた症例。心臓交感神経シンチグラフィの集積低下を認めた。MRIではアルツハイマー型認知症としては海馬の萎縮が軽度であった。しかし脳血流SPECTでは、後頭葉内側面の血流低下を認めなかった。123I-ioflupane SPECTでは、両側線条体へのびまん性の集積低下を認め、DLBに特徴的な123I-ioflupane SPECTの画像所見だった。 今までは臨床症状でDLB臨床診断基準を満たしていても、各種画像検査にてそれを裏付ける証拠が得られないことがあった。 |
参考文献
1) McKeith IG, Dickson DW, Lowe J et al; Diagnosis and management of dementia with Lewy bodies: third report of the DLB consortium. Neurology. 2005; 65(12) : 1863-1872.
123I-IMP | 123I-ioflupane | |
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機種名 | シーメンス e.cam | シーメンス Symbia T16 |
データ処理装置 | e.soft | e.soft |
使用コリメータ | LMEGP | LMEGP |
撮像開始時間 | 投与 10分後 | 投与 180分後 |
収集モード | continuous | continuous |
Angular step | 4度/step | 4度/step |
Step数 | 45 | 45 |
収集時間 | 20min(2.5min×2×4cycle) | 28min(3.5min×2×4cycle) |
収集拡大率 | 1.45 | 1.45 |
マトリックスサイズ | 128×128 | 128×128 |
ピクセルサイズ | 3.3mm | 3.3mm |
スライス厚 | 6.6mm | 3.3mm |
前処理フィルタ | Butterworth | Gaussian FWHM 6mm |
再構成フィルタ | ramp | |
Order | 8 | |
Cut off周波数 | 0.35 Nyquist | |
画像再構成法 | FBP | OSEM(iteration:8 subset:6) |
減弱補正 | あり(方法:Chang法 μ=0.08cm -1) | CT補正 |
散乱線補正 | なし | なし |