フルシクロビンPET検査とは
監修:国立研究開発法人 国立がん研究センター中央病院 脳脊髄腫瘍科 科長 成田 善孝 先生
画像:NMK36 第Ⅲ相臨床試験(NMK36-BT-P302 試験)より
フルシクロビンPET検査とは
なにがわかるのですか?
フルシクロビンPET検査では、アミノ酸代謝の多い領域、少ない領域が画像として確認できます。脳内に腫瘍があると、腫瘍細胞では正常細胞よりもアミノ酸代謝が活発に行われるため、腫瘍領域が画像として確認できます。
画像:NMK36 第Ⅲ相臨床試験(NMK36-BT-P302 試験)より
どうやって調べるのですか?
アミノ酸代謝に依存して、脳内に取り込まれる放射性医薬品を注射します。このくすりには、放射線をだすラジオアイソトープ(RI)という“しるし”がついています。脳に取り込まれたくすりから出る放射線を特殊なカメラ(PETカメラ)で撮影します。アミノ酸代謝の活発な腫瘍細胞では正常細胞に比べて取り込みが高くなります。
放射線の影響について
核医学検査1回あたりの被ばく線量は0.5~20mSv程度で、X線検査やCT検査でうける被ばく線量と同程度と考えられます。検査の目的により投与する検査薬の量は異なりますが、投与量は微量なため、副作用はまれです。
【参考資料】国立研究開発法人 量子科学技術研究開発機構
●量子医学・医療専門 CT検査など医療被ばくに関するQ&A : https://www.qst.go.jp/site/qms/1889.html
●放射線医学研究所 放射線被ばくの早見図 : https://www.qst.go.jp/site/nirs/hayamizu.html