ポイント6心筋SPECT画像の読影を行う
1. 極座標表示を眺め、異常領域を大まかに把握する(図11中段)。
TlではWORマップを虚血領域の把握に活用する(図3)。
TlではWORマップを虚血領域の把握に活用する(図3)。
2. 多断面SPECT表示(短軸、垂直断、水平断)を用い、 ポイント5 で示した局所のスコアリングを行う。
極座標と同時に負荷・安静(再分布)画像の灌流異常部位、安静時(再分布)のfill-in(負荷時に低下している部分に安静時に集積を認める)の確認。
左室の形状:局所の肥大や拡大など。
右室集積の有無:右室負荷あるいは左室全体の集積低下による相対的な右室集積増加の有無。
肺集積:高い集積があるかどうか?多枝病変や高度心不全で集積が高度になる可能性あり(後述)。
肝臓、消化管の集積を確認。高集積の場合、心筋集積に影響(アーチファクト)を生じる可能性も示唆。
3. 心電図同期SPECTデータを用いて診断する。
EDV・ESV・LVEFなどの数値データだけではなく、左室の3次元的な形状(左室リモデリングなど)も把握する。負荷時・安静時の左室サイズの差も重要である(一過性虚血性内腔拡大(TID)の有無:後述)。
*読影の順序としてはいくつかの方法がある。読影に用いる画像の種類により、適宜選択する。