シリーズ1脳血流SPECT検査による認知症診断は早期発見と鑑別診断に有効と報告されています シリーズ1脳血流SPECT検査による認知症診断は早期発見と鑑別診断に有効と報告されています

 

  • 「警告・禁忌等を含む使用上の注意」等については添付文書 ご参照ください。
  • 紹介した症例は臨床症例の一部を紹介したもので、全ての症例が同様な結果を示すわけではありません。
  • 3D-SSPによる画像解析は、核医学画像解析ソフトウェア medi+FALCONを使用することで実施可能です。(※認証番号:301ADBZX00045000)
  • 本コンテンツで使用している画像の提供元(一部を除く):日本医科大学武蔵小杉病院

1)北村 伸:痴呆診療: 診断と治療の進歩, Ⅱ.画像診断, 2.老年痴呆の画像診断(SPECTを中心に). 日内会誌 94: 1513 -1520, 2005

違いのわかるSPECT診断シリーズ 1

脳血流SPECTは、局所脳循環の機能的情報を簡便かつ安全に提供できる診断法です。
認知症と脳血流SPECT

脳に集積する放射性医薬品を用いた画像診断法で、脳の血流分布を画像表示することができます。
早くから認知症による血流分布の異常を捉えられるので、認知症の診断に有用2)と報告されています。

 

60歳台後半 女性

1年ほど前よりもの忘れが目立つことに夫が気づいた。同じことを何度も言ったり、探し物をしていることが多くなってきた。

 

MMSE  20/30
ADAS  19/70
MRI  軽度の脳萎縮を認める
SPECT  側頭頭頂部の血流が低下している

 

  • 認知症には様々な種類があります。
  • 薬で進行を遅らせることができるもの手術で治療が見込めるものなど病態により対応が異なります。

  •  
  • だから正確な診断が求められます。
  • 患者様がより質の高い社会生活を送るためには正確な診断に基づく適切な対応が非常に重要です。

  •  
  • 画像診断法として CTやMRIがありますが…
  • 脳萎縮などの形態学的な情報が主であり、その背景にある局所の脳循環に関する情報は得られません。

  •  
  • 機能画像検査によってさらに有用な情報が得られます。
  • 機能画像検査によってさらに有用な情報が得られます

 

  • Rt
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  • MR画像
  • MR画像 MR画像
  • MR画像では脳の萎縮は目立ちませんが・・・
    ・・・・・・
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  • 123I-IMP SPECT画像
  • 123I-IMP SPECT画像123I-IMP SPECT画像
  • 脳血流SPECT画像では側頭・頭頂部の( )の血流が低下しているのがわかります
  • Lt
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画像提供元:日本医科大学武蔵小杉病院

2)北村 伸, 酒寄 修, 越 泰彦, 赫 彰郎:痴呆性疾患の画像診断シリーズ1, アルツハイマー型痴呆. ワールドプランニング, 東京, 1-31, 1997

脳血流SPECT検査はアルツハイマー病の早期発見に有用1)3)です

軽度認知障害と脳血流SPECT
軽度認知障害からアルツハイマー病に進行した症例を経時的に123I-IMP脳血流SPECTで追跡した画像です。
アルツハイマー病と診断される9ヶ月前に頭頂葉( の部分)や後部帯状回( の部分)の血流低下が認められます。進行に伴い血流低下部位が広がっています。

 

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  • 右外側面 左外側面 右内側面 左 内側面
  • 9ヶ月前
  • 右外側面 左外側面 右内側面 左 内側面
  • 1年4ヶ月前
  • 右外側面 左外側面 右内側面 左 内側面
  • 3年4ヶ月前
  • 右外側面 左外側面 右内側面 左 内側面
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  • 血流低下血流低下

画像提供元:日本医科大学武蔵小杉病院

3)Ishiwata A, Sakayori O, Minoshima S, Mizumura S, Kitamura S, Katayama Y:Preclinical evidence of Alzheimer changes in progressive mild cognitive impairment : a qualitative and quantitative SPECT study.Acta Neurol Scand 114:91-96, 2006

脳血流SPECT検査は認知症の鑑別診断に有用1)です

認知症の鑑別と脳血流SPECT

脳血流SPECTにおける血流低下パターンは認知症の種類によって異なります。
そのため、脳血流SPECTは認知症の鑑別に有用な情報を提供できる可能性があります。

認知症の脳血流低下部位