認知症 脳血流SPECT 読影のポイント
近畿大学医学部 放射線医学教室 放射線診断学部門 教授 石井 一成先生より
認知症の早期診断、早期介入の重要性が唱えられ、認知症の早期鑑別診断を目的とした脳血流SPECT検査が活用されています。
しかし、脳核医学を専門とする医師が少ないため、認知症における脳血流SPECT画像の読影は一般放射線科医、画像検査に詳しくない認知症診療医によって行われる場合もあります。そのため3D-SSP解析やZ-Graphなどの統計画像解析のソフトウェアが利用されていますが、これらのソフトウェアは読影補助として使用するものであり、脳血流SPECT画像の読影はオリジナル断層像が基本となります。また統計画像解析の結果を正しく理解するためにもオリジナル断層像の読影は大切です。
しかし、そうは言っても実際、どのように読影すればよいかわからないとの声も耳にします。
そこでアルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症などの代表的な認知症の画像検査を提示しながらMRIと脳血流SPECTオリジナル断層像、そして統計画像解析結果の読影ポイントについて解説していきます。
この解説が脳血流SPECT画像の読影に慣れておられない先生方のお役に立てれば幸いです。
監修 : 石井 一成先生
近畿大学医学部 放射線医学教室 放射線診断学部門 教授
- ● 「警告・禁忌等を含む使用上の注意」等については添付文書 ご参照ください。
- ● 紹介した症例は臨床症例の一部を紹介したもので、全ての症例が同様な結果を示すわけではありません。
- ● 3D-SSP/Z-Graphによる画像解析は、「核医学画像解析ソフトウェア medi+FALCON」※を使用することで実施可能です。(※認証番号:301ADBZX00045000)
- ● 本コンテンツで使用している画像の提供元:兵庫県立姫路循環器病センター
脳血流SPECT画像 認知症原因疾患ごとの血流分布と読影の注意点1
- 脳血流正常分布
- 認知症原因疾患毎の血流分布
脳血流SPECT画像 認知症原因疾患ごとの血流分布と読影の注意点2
- 年齢を考慮した読影が必要
- 認知障害の程度を考慮した読影が必要
画像読影の実際