認知症の鑑別診断
  • ● 「警告・禁忌等を含む使用上の注意」等については添付文書 ご参照ください。
  • ● 紹介した症例は臨床症例の一部を紹介したもので、全ての症例が同様な結果を示すわけではありません。
  • ●本コンテンツの記載の症状や画像所見は、特定の認知症の可能性を示唆する症状や画像所見の一部にすぎません。
    診断に際しては、診断基準に記載されている症状や、実施した検査結果、問診などに基づき総合的に判断してください。

認知症の鑑別診断(ADと他の認知症を鑑別するためのチェック項目と核医学検査の活用例)

 

ADと他の認知症を鑑別する場合

レビー小体型認知症の可能性1)5)

DLBの可能性チェック項目

 

ADと他の認知症を鑑別する場合

行動障害型前頭側頭型認知症の可能性2)3)5)

行動障害型前頭側頭型認知症の可能性チェック項目

 

ADと他の認知症を鑑別する場合

皮質下血管性認知症の可能性4)

皮質下血管性認知症の可能性チェック項目

 

軽度認知障害(MCI)の経過観察の必要性を判断する場合

軽度認知障害(MCI)の経過観察の必要性を判断するチェック項目

 

問診で十分な情報が得られない場合

問診で十分な情報が得られない場合のチェック項目

 

まとめ

DLBの画像検査 IMP脳血流SPECT 3D-SSP解析

   認知症の原因疾患はADが約50%で最も多い一方、約50%は非ADの認知症が占めます6)。そのためADの正確な診断には様々な非AD認知症の除外が必要となります。さらに認知症それぞれに応じた治療方針を決定するためにも、非AD認知症の鑑別は重要です。
 ここに記載されている各認知症を疑う項目に該当した場合は、AD以外の認知症である可能性も考慮し診断を行ってください。
 なお認知症の鑑別診断においては、脳SPECT検査が役立つ場合もあります。診断に悩まれた場合は、脳SPECT検査の実施も検討してください。

 

1) Neurology 2017; 89: 1-13
2) Brain 2011: 134: 2456-2477
3) Neurology 1998; 51: 1546-1554
4) J Neural Transm Suppl 2000; 59: 23-30
5) 日本神経学会 認知症疾患診療ガイドライン2017 P239, p267, 医学書院
6) J Neurol Sci 2002; 196: 63-69