- ● 「警告・禁忌等を含む使用上の注意」等については添付文書 ご参照ください。
- ● 紹介した症例は臨床症例の一部を紹介したもので、全ての症例が同様な結果を示すわけではありません。
- ● 3D-SSP/Z-Graphによる画像解析は、「核医学画像解析ソフトウェア medi+FALCON」※を使用することで実施可能です。(※認証番号:301ADBZX00045000)
- ● 本コンテンツで使用している画像の提供元:兵庫県立姫路循環器病センター
このページ内のコンテンツは症例提供いただいた近畿大学医学部 放射線医学教室 放射線診断学部門 教授 石井一成先生による動画の解説がございます。本ページの画像内の「▶」をクリックすると動画が再生されます。
脳血流SPECT画像 認知症原因疾患ごとの血流分布と読影の注意点1
正常血流分布と認知症の原因疾患ごとの血流分布を理解した読影が必要になります。
内側面では後部帯状回、楔前部、後頭葉の集積が高くなります。側面像では、一次感覚運動野の集積が少し低く中心溝をはさんで、前頭葉と頭頂葉の集積が高くなりますが、後部帯状回、楔前部の集積よりは低くなります。
70歳台 MMSE 15点
(血流低下部位 : 血流保持部位 : )
頭頂連合野、側頭連合野、後部帯状回、楔前部で低下し、後頭葉、一次感覚運動野、線条体、視床、小脳は保持されます。
70歳台 MMSE 23点
(血流低下部位 : 血流保持部位 : )
頭頂連合野、側頭連合野、後部帯状回、楔前部、後頭葉で低下し、一次感覚運動野、線条体、視床、小脳は保持されます。本例では中部帯状回の低下は軽度で、Cingulate Island Signがみられます。
60歳台 MMSE 27点
(血流低下部位 : 血流保持部位 : )
前頭葉、前部側頭葉、前部帯状回、線条体で低下し、後頭葉、後部帯状回、楔前部は保持されています。
60歳台 MMSE 27点
(血流低下部位 : )
側頭極を主とする側頭葉(左右差のある低下)の低下がみられます。左優位の低下を示す場合が多い。
60歳台 MMSE 8点
(血流低下部位 : )
一次感覚運動野、頭頂側頭連合野、前頭連合野で左右差のある低下がみられます。本例ではZ-score画像で一次感覚運動野の左右差は確認できませんが、脳表血流画像では一次感覚運動野の左右差が確認できます。
横断像では一次感覚運動野の左右差が確認できます。線条体、視床の左右差のある低下も本疾患の特徴的な所見です。 |
80歳台 MMSE 20点
(血流低下部位 : )
前頭葉、前部帯状回で低下します。AD併存の場合は頭頂連合野、後部帯状回、楔前部も低下するため、後方領域の低下がある場合はAD併存の可能性を疑います。