ダットスキャン静注 症例集
  • ● 「警告・禁忌等を含む使用上の注意」等については添付文書 ご参照ください。
  • ● 紹介した症例は臨床症例の一部を紹介したもので、全ての症例が同様な結果を示すわけではありません。
  • ● DaTViewによる画像解析は、「核医学画像解析ソフトウェア medi+FALCON」を使用することで実施可能です。(※認証番号:301ADBZX00045000)

パーキンソン病の疑い

症例提供 : 愛媛大学 薬物療法・神経内科学 野元 正弘先生
現所属 : 済生会今治医療・福祉センター長/今治病院 脳神経内科

50歳台 男性
主 訴
左上下肢の動作緩慢
現病歴
X-4年 左上肢が重くなる。左上下肢の固縮・寡動。
X-3年 初診。UPDRSパートⅢ12点。MRIは正常で、足を引きずる。
パーキンソン病(PD)を疑い、加療を開始する。治療薬(レボドパ)の反応は高くない。
心臓交感神経シンチグラフィを実施。
X年   DaTSCANを実施。
X+1年 確認のため心臓交感神経シンチグラフィ再検査を実施。
治療・経過
PDとして治療薬3錠から5錠(レボドパ100mg/カルビドパ10mg)に増量して、改善。
DaTSCAN
DaTView結果画像

DaTView 結果画像

SBRは使用機種、コリメータ、画像再構成法等によって変動します。

 

両側被殻の集積低下がみられた。また、尾状核は右優位で集積低下しており、SBRにも左右差が認められた。

心臓交感神経シンチグラフィ

(X-3年)
Early H/M比 2.39
Delayed H/M比 2.62
(X+1年)
Early H/M比 2.04
Delayed H/M 1.68

まとめ

症状からみてPD疑い(パーキンソン症候群)の患者。PD(パーキンソン症候群)として加療を開始するが、レボドパの反応性は低かった。DaTSCANでは両側被殻への集積低下と左右差を認め、明らかな異常であり、PDが疑われた。治療薬を増量した結果、改善につながった症例である。