Q2.レビー小体型認知症をどのように診断したらよいですか?
診断のポイントは、進行性の認知機能の低下(認知症)に加えて、以下に示した中核的特徴である「症状の動揺性」「幻視」「パーキンソン症状」「REM睡眠行動障害」の有無を確認することです。このうち2つの症状が揃うときprobable DLB(ほぼ確実なレビー小体型認知症)と診断されます。症状が1つの場合でも、指標的バイオマーカーが陽性所見であればprobable DLBと診断されます1)。
また、パーキンソン病で経過を診ていた患者さんに認知症状が出現してくる場合もあります。
(認知症を伴うパーキンソン病 Parkinson disease with dementia:PDD)
1) McKeith IG, Boeve BF, Dickson DW, et al. Diagnosis and management of dementia with Lewy bodies:
Fourth consensus report of the DLB Consortium. Neurology. 2017;89(1):1-13.
認知症状に変動がみられないか?
- 「症状が日によって違います」
- 「1日のなかでも症状が動揺します」
- 「同じ薬を飲んでいるのに調子に違いが多い」
転びやすい、日常の生活動作が遅くなっていないか?
幻視がみられないか?幻視で困っていないか?
- 具体的な内容の幻視を反復して訴える、誤認もよくみられる
睡眠中の行動障害はないか?
- 家族の方に寝言や大声、
タンスを蹴る等の睡眠中の行動障害の有無を尋ねたり、
ご本人に「怖い夢や喧嘩をしている夢、追いかけられる夢」などを
見ることがあるかを尋ねる
うつ状態をはじめとして不定愁訴が多くないか?
- 心気的な訴えをすることが多い