Q6.妄想や幻覚、暴力行為などの周辺症状に対する薬物療法の注意点を教えてください。
上手な介護、適切な対応などの非薬物療法だけでは不十分なときに、はじめて薬物療法を併用します。以下にその注意点を示します。
認知症でみられる行動障害・精神症状に対する薬物療法の注意点
まとめ
レビー小体型認知症は、中核的特徴である「動揺性を示す認知症」「特徴的な幻視」「薬剤に起因しないパーキンソン症状」、「REM睡眠行動障害」のうち2つがみられるときに臨床診断を下すことになります。レビー小体型認知症では、抗精神病薬などに過敏性を示す場合があり、可能な限り他の認知症疾患、とくにアルツハイマー型認知症との鑑別が必要になってきます。レビー小体型認知症とアルツハイマー型認知症との鑑別が困難なとき、脳SPECT検査が両者の鑑別に役立つ場合がしばしばあります。レビー小体型認知症では、脳血流SPECT検査を行うと頭頂葉後部から後頭葉外側部、さらに後頭葉内側部にまで血流低下がみられることが、またDaTSCANを行うと線条体への集積が低下することがアルツハイマー型認知症との違いです。認知症疾患の鑑別に際して脳SPECT検査は有効なツール2)となります。
2)日本神経学会 認知症疾患診療ガイドライン2017 P39, 医学書院