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核医学とは、ごく微量の放射性同位元素(ラジオアイソトープ:RI)を含む医薬品や医療機器を使って、病気の診断や治療を行う医学の専門分野です。当社では、診断と治療の両面でRIの特性を生かした製品や技術の研究開発から製造、供給、さらに近年では、当社の技術を活用して製薬企業の研究開発の効率化に貢献する受託事業を行っています。

研究開発方針

核医学の価値最大化を探求し医療課題の解決に挑戦する

アンメット・メディカル・ニーズ(未だ満たされていない医療上のニーズ)を満たす医薬品の創製をはじめ、患者さんならびに医療関係者の方々のお役にたてる、新薬の研究開発に取り組んでいます。
放射性同位元素(RI)や放射線に関わる専門技術と経験を生かして、放射性診断薬(PET、SPECT)・放射性治療薬および関連する医療機器の研究開発を行っています。がんをはじめとして認知症や心不全など、未だよくわかっていない病態の解明や最適な治療法選択のため、早期診断を可能にする技術の開発と患者さんにわかりやすい画像情報の提供をめざします。

これに加えて、RIの特性を活かし同一の基本構造を診断用と治療用の薬剤に応用する“Theranostics”(セラノスティクス)の実現に向けた研究にも着手しています。

製品の安定供給を果たすために

半減期が短く在庫ができない放射性医薬品の安定供給を果たすために、当社は全国的な規模で製造拠点を開設し、お約束した時間どおりに各医療機関に製剤をお届けするビジネスモデルを確立してまいりました。

製造拠点と出荷製品全国マップ

放射線安全管理体制

放射線安全管理体制

核医学という専門分野で事業を行う者として、放射線管理が適正かつ厳密に行われていることはすべての基本になります。当社では、専門知識や経験を有する放射線取扱主任者を中心とした専門の担当者が配置されたRI管理担当部門を設置しています。RI管理担当部門では、作業者および周辺地域の放射線に対する安全を確保するために、作業者の被ばく管理や作業室および環境の安全管理を行っています。これら取り組みの一例として、放射性医薬品の製造現場においては、毎月1回、施設内外の放射線の測定や放射性同位元素による汚染の状況を確認しています。当社の管理基準値は、法規制よりも厳しい社内基準値を設定し、管理しています。さらに、作業内容や環境状況などを確認することにより、必要な安全対策を計画的に行い、日々放射線の安全管理を行っています。

研究所紹介

創薬研究所からのメッセージ

私たちの創薬にかける想い

キュリー夫妻が発見した放射能を使って「見えないものを見える化」し、患者さんの疑問に答を出せる「放射性医薬品」を一つでも多く世に送り出すために。
病気は誰にでもいつでも起こりうる身近な問題です。
科学が進歩した今日でさえ、身体のことはわからないことだらけの未知の世界。
ですから医薬品の研究は明確な目標を立てやすく、やりがいのある仕事です。

体の調子がおかしいなと感じたとき、誰もが真っ先に考えることは「私の体のどこで何が起きているのだろう?」あるいは「病名はなんだろう?」ではないでしょうか。
そんな疑問に即座に答えられる診断薬(放射性医薬品)を提供したい、患者さんの身体のどこに病巣があるのか一目でわかる画像を提供したい・・・

放射能(放射性医薬品)はそんな希望を叶えてくれます。
暗闇を飛び交うホタルの居場所がお尻の光で知られるように、放射能は体の奥深くの病巣をきっと照らし出してくれます。

研究開発取り組み事例

新薬の開発

新薬を開発し、承認取得を経て販売に至るまでには長い期間を必要とします。当社は、よりよい製品をいち早くお届けするために、親会社であるGEヘルスケアをはじめ、さまざまな企業との提携を通して、研究開発の効率化・迅速化に努めています。

放射性医薬品製造フロー

放射性医薬品が産み出され
その使命を果たすまで

半減期が短く、時間とともに効力が半減する放射性医薬品は、以下のような工程を経て、医療機関に届けられ、さまざまな検査に使用されています。
厳しい時間的制約がある中で、高い品質の製品を安定して出荷するために、クリーンな環境の維持管理、最新の製造装置を含め自動化された製造ラインを駆使して日々の製造が行われています。

  • 原材料の調達

    製品の製造に欠かせない原料を海外から安定的に調達するために日夜力を注いでいます。

  • 放射性同位元素(ラジオアイソトープ:RI)の製造

    粒子加速器の一種であるサイクロトロンにより放射性医薬品に適したRIを製造します。