肘静脈内に投与された111InCl3は静注後、血清中のトランスフェリンと結合し、鉄イオンと類似した血中動態を示し、幼若赤血球に取り込まれるため、活性骨髄に集積します1)。
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健常者5例、造血機能障害5例について、投与後48時間までの累積尿中排泄率を検討した結果、健常者群は数%以下であり、造血機能障害群では16%でした1)。
悪性腫瘍(放射線治療後)または悪性腫瘍疑いの患者38症例(46スキャン)に対し111InCl3 37~111MBqを投与し48時間後に撮像したところ、異常のない心臓において89%の頻度で軽度の描出※を認めたとの報告1)があり、その機序として、排泄されずに骨髄へも取り込まれない111InCl3(111In-トランスフェリン)が血液プールに存在している可能性1)が示唆されています。
※軽度の描出:肝臓の集積よりも弱い1)
悪性腫瘍(放射線治療後)または悪性腫瘍疑いの患者38症例(46スキャン)に対し111InCl3 37~111MBqを投与し48時間後に撮像したところ、異常のない腸管において上行結腸4%、横行結腸40%、下行結腸16%の頻度で軽度の描出※を認めたとの報告1)があります。
※軽度の描出:肝臓の集積よりも弱い1)
不飽和鉄結合能の低下した例(頻回の輸血等)で認められたとの報告1-3)があります。その機序は不飽和鉄結合能の低下により体内でトランスフェリンと結合できない111InCl3が増加し、腎より排泄されたためと推定されています3)。腎炎例でも報告4)があります。
2) 平木 祥夫 他 : RADIOISOTOPES 36:409-413, 1987
3) 井野 晶夫 他 : 臨床血液 26:1436-1442, 1985
4) Abdel-Dayem HM 他 : Clin Nucl Med 3:111-112, 1978